「選手が伸びる指導者・伸びない指導者の違い|24年間の指導経験から」

野球指導者の方へ

はじめに

同じ野球を教えていても、選手がどんどん成長していくチームがあります。

一方で、練習をたくさんしているのに、なかなか選手が伸びていかないチームもあります。

もちろん、選手の能力や環境など、さまざまな要因があります。

ただ、24年間野球を指導してきて感じるのは、

指導者の存在が、選手の成長に大きく関わる

ということです。

私は中学野球11年、高校野球13年、合わせて24年間、選手たちと一緒に野球をしてきました。

その中で感じてきた「選手が伸びていく指導者」の特徴を、今回は5つにまとめます。

① 選手を信じて任せる

選手が失敗すると、指導者はすぐに手を出したくなります。

「こうしろ」

「次はこうするんだ」

と、すべてを指示したくなることもあります。

しかし、選手が成長するためには、自分で考えて行動する経験も必要です。

もちろん、何でも選手任せにすればいいわけではありません。

必要なことは教える。

危険なことは止める。

そのうえで、できる部分は選手に任せる。

このバランスが大切だと思います。

② 選手の「今」だけで判断しない

中学生の頃は目立たなかった選手が、高校に入って大きく成長することがあります。

逆に、中学生のときに非常に目立っていた選手が、高校では思うようにいかないこともあります。

特に成長期の選手は、身体の成長にも個人差があります。

だから、

「今、上手いかどうか」だけで選手の将来を決めつけない

ことが大切です。

今はまだできない。

でも、これからできるようになるかもしれない。

そんな可能性を見ることも、指導者の役割だと思っています。

③ 選手によって指導を変えられる

選手は一人ひとり違います。

同じ言葉をかけても、受け取り方は違います。

厳しく言われた方が頑張れる選手。

じっくり説明した方が理解できる選手。

まずやらせてみた方が成長する選手。

いろいろなタイプがいます。

だから、

「自分の指導方法に選手を合わせる」のではなく、「選手に合わせて指導方法を考える」

ことが大切だと思います。

これは簡単なことではありません。

だからこそ、指導者には選手を見る力が必要になります。

④ 失敗を成長の材料にする

野球では失敗を避けることはできません。

エラーもあります。

三振もあります。

四球もあります。

大事な場面で打たれることもあります。

そこで指導者が、

「失敗するな」

とだけ言ってしまうと、選手は思い切ったプレーをしにくくなることがあります。

失敗したときには、

「なぜ失敗したのか」

「次はどうするのか」

を考えさせる。

そして、もう一度挑戦させる。

失敗を「怒られる材料」ではなく「成長する材料」にする。

これができる環境は、選手にとって大きいと思います。

⑤ 指導者自身が成長しようとする

これは非常に大切だと思っています。

指導者が、

「自分は昔からこうやってきた」

だけで終わってしまうと、時代や選手の変化についていけないことがあります。

野球について勉強する。

身体について学ぶ。

他の指導者の話を聞く。

選手の話を聞く。

そして、自分自身の指導を振り返る。

24年間指導してきても、私自身まだ勉強することがあります。

むしろ、長く指導してきたからこそ、

「自分のやり方が本当に正しいのか?」

と考えることが大切だと思っています。

「伸びない」のではなく「伸ばし方が違う」こともある

指導者として気をつけたいのは、

「この選手は伸びない」

と早く決めつけてしまうことです。

選手によって成長するタイミングは違います。

中学生で大きく伸びる選手もいれば、高校生になってから伸びる選手もいます。

今は結果が出ていなくても、努力を続けている選手もいます。

だからこそ、

選手の現在だけではなく、成長の過程を見る。

これが指導者には必要だと思います。

選手が「自分からやりたい」と思える環境

最終的には、選手自身が

「もっと上手くなりたい」

「もう一回やってみたい」

と思えることが大切です。

指導者がすべてを決めるのではなく、選手自身が考え、挑戦し、失敗し、また挑戦する。

その環境を作ることが、指導者の大きな役割の一つではないでしょうか。

まとめ

24年間の指導経験から、選手が伸びるために大切だと感じる指導者の特徴を5つ紹介しました。

  1. 選手を信じて任せる
  2. 選手の「今」だけで判断しない
  3. 選手によって指導を変えられる
  4. 失敗を成長の材料にする
  5. 指導者自身が成長しようとする

もちろん、これが唯一の正解というわけではありません。

野球にはさまざまな指導方法があります。

私自身も24年間の指導の中で、失敗したことや反省したことがたくさんあります。

だからこそ今思うのは、

「選手を変えようとする前に、指導者自身が変わることも大切」

ということです。

選手と一緒に悩み、考え、成長していく。

そんな指導者でありたいと思っています。

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