野球チーム作りで指導者が大切にしたい7つのこと
野球チームを作るうえで、指導者が考えなければならないことはたくさんあります。
技術を教えることも大切です。
しかし、24年間、中学11年・高校13年と野球の現場に立ってきて感じるのは、
「強い選手を集めれば、強いチームになるわけではない」
ということです。
選手同士の関係、チームの雰囲気、指導者との信頼関係。
こうしたものが積み重なって、チームは少しずつ変わっていきます。
今回は、私が長年の指導経験から感じてきた、チーム作りで大切にしたい7つのことを紹介します。
① チームの目標を明確にする
まず大切なのは、チームとして何を目指すのかを明確にすることです。
「県大会に出場する」
「大会で優勝する」
「野球だけでなく人として成長する」
など、目標はチームによって違います。
大切なのは、指導者だけが目標を決めるのではなく、選手にも目標を意識させることです。
目標が曖昧だと、練習にも「何のためにやっているのか」がなくなってしまいます。
チーム全員が同じ方向を見ること。
それがチーム作りのスタートだと思います。
② 選手同士が尊重し合える環境を作る
野球は一人ではできません。
レギュラーだけでなく、控え選手、1年生、マネージャーなど、多くの人がチームを支えています。
だからこそ、
「自分さえ良ければいい」
という雰囲気にならないことが大切です。
ミスした選手を責めるのではなく、仲間が励ます。
良いプレーをした選手がいれば、みんなで喜ぶ。
そういうチームは、少しずつまとまりが出てきます。
技術だけではなく、人間関係もチームの力だと私は考えています。
③ レギュラーだけを大切にしない
指導者が特に気をつけたいことの一つです。
試合に出る選手に指導時間が偏ってしまうことがあります。
もちろん、試合に出る選手への指導は必要です。
しかし、試合に出ていない選手もチームの大切な一員です。
練習を支えてくれる選手。
声を出してくれる選手。
練習相手になってくれる選手。
その選手たちの努力も、きちんと見てあげることが大切です。
「試合に出ていないから必要ない」
ということは絶対にありません。
選手一人ひとりが「自分もチームの一員なんだ」と思える環境を作ることが、チーム全体の力につながります。
④ 選手それぞれに役割を持たせる
全員が同じ役割である必要はありません。
ピッチャー、キャッチャー、内野手、外野手。
さらに、声を出す選手、チームを盛り上げる選手、練習を引っ張る選手など、それぞれにできることがあります。
大切なのは、
「自分はチームのために何ができるのか」
を選手自身が考えることです。
レギュラーでなくても、チームに必要な役割はあります。
その役割を指導者が見つけてあげることも、指導の一つだと思います。
⑤ 失敗を恐れない雰囲気を作る
野球では必ずミスが起こります。
エラーをする。
三振する。
打たれる。
サインを間違える。
大切なのは、ミスをゼロにすることではありません。
ミスをした後に、どうするかです。
ミスをするたびに怒られるチームでは、選手はどんどん消極的になります。
「失敗したら怒られる」
と思えば、思い切ったプレーもできません。
もちろん、同じミスを繰り返さないための振り返りは必要です。
ただし、
「なぜ失敗した?」だけではなく、「次はどうする?」
と考えさせることも大切です。
失敗を成長につなげられるチームを作りたいものです。
⑥ 指導者が一貫した姿勢を持つ
選手に「自分で考えろ」と言いながら、指導者がその日の気分で言うことを変えていたら、選手は混乱します。
昨日は怒られなかったことを、今日は怒られる。
同じミスをしたのに、選手によって対応が違う。
こうなると、選手はプレーよりも指導者の顔色を見るようになってしまいます。
もちろん、選手によって指導方法を変えることは必要です。
しかし、
「選手を成長させる」という軸は変えない。
これは指導者として大切にしたいことです。
指導者自身が感情をコントロールすることも、チーム作りの重要な部分だと思います。
⑦ 選手が自分たちで考えるチームを目指す
最終的には、選手自身が考えて行動できるチームが理想だと思います。
指導者がすべて指示する。
「次はこうしろ」
「ここに投げろ」
「こう動け」
これだけでは、選手は指示を待つようになってしまいます。
もちろん、成長段階によって必要な指示はあります。
しかし、少しずつ、
「今、何が必要だと思う?」
「次はどうしたらいい?」
と選手に考えさせることも大切です。
野球は試合になれば、指導者がすべてのプレーを指示することはできません。
だからこそ、自分で考えて判断する力を育てておくことが大切なのです。
強いチームと良いチームは同じとは限らない
長く野球を指導していると、
「強いチームを作ること」
と
「良いチームを作ること」
は、必ずしも同じではないと感じます。
もちろん、勝つことは大切です。
大会に勝つ。
上の大会に進む。
選手にとって大きな経験になります。
ただ、それだけがチーム作りの目的になってしまうと、何か大切なものを失ってしまうことがあります。
選手が仲間を大切にする。
失敗しても立ち上がる。
自分で考える。
野球を好きになる。
そして、卒業したときに、
「このチームで野球をやってよかった」
と思える。
そんなチームを作ることも、指導者の大切な役割ではないでしょうか。
まとめ|チームを作るのは指導者だけではない
今回紹介した7つをまとめます。
- チームの目標を明確にする
- 選手同士が尊重し合える環境を作る
- レギュラーだけを大切にしない
- 選手それぞれに役割を持たせる
- 失敗を恐れない雰囲気を作る
- 指導者が一貫した姿勢を持つ
- 選手が自分たちで考えるチームを目指す
24年間、野球の現場に立ってきましたが、チームは指導者だけで作るものではありません。
指導者、選手、保護者、そしてチームに関わるすべての人が少しずつ作っていくものだと思います。
私自身も、これからも野球の現場で学びながら、選手たちと向き合っていきたいと思っています。
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